KAGURART #2(NHK/今吉田神楽団コラボ企画)

こんにちは、FabLab Hiroshima-Akitakata代表の渡辺です。

今回は、「地方創生と情操教育基盤創り」をコンセプトにした完全ゼロベースで立ち上げているの企画「KAGURART(カグラート)」の第二段をご紹介致します。

2016年10月、私がシリコンバレーに滞在中に「KAGURART」の共同開発者柳谷さんから電話がかかってきました。

その内容は、「NHKの方が ”KAGURART” に興味があり、番組の企画をつくりたい」と仰っている。というものでした。

帰国後、企画概要についてお話しを聴くと、伝統芸能である「神楽」が抱える「伝承/継承する若者が減少している」という問題に対して、何か新しいアプローチでこの問題に向き合い問題解決の一助として取り組むことはできないか。というものでした。

その時点では、明確な課題設定はできず、「少し考えてみます」と答えるのが精一杯でした。

元々、KAGURARTは「伝統芸能 “神楽” を先端テクノロジーで、再発明する」という試みで始めた企画です。「ファブラボで取り組んでいるテクノロジーと伝統芸能を掛け合わせたらどんなことが起こるだろう?」がKAGURARTの発想の原点であり、大義は「地域課題の解決」です。

伝統芸能である「神楽」は大切にし、伝統を守りながら、神楽が好きな人も、神楽を知らない人も楽しめるよう、もう1つのKAGURAを空想する「新世代空想造形」で全く新しいコンテンツを生み出すことを考えることにしました。

技術的には、昨年「KAGURART #1」実装したプログラム(※)を改良し、神楽に適合させることで、神楽の舞いを邪魔せず、どうしたらより良い演出になるかを試行錯誤しながら詰めていきました。神楽の練習上に足を運び実際に見聞きしながら試行錯誤の日は続きました。。。

(※)骨格センサーと光演出アプリケーションを使用し、舞台上の光演出を実現する。基本的な舞は変えないまま、舞手の動きに合わせたリズムや動きを自動的に光のエフェクト演出に変換する技術。

演出を巡っては、神楽団の方々の「伝統を重んじる神楽を楽しみに見にくる人もいる」「これまでの神楽とかけ離れたものになってはいけない」といった思いと「新しい神楽の魅力を創れるチャンスでもある」といった私の思いがぶつかることもありながら、KAGURART演出を入れる部分/入れない部分を選別することで、これまでの神楽(ストーリーや神楽の舞そのものを楽しむシーン)新しい神楽(KAGURART演出でインパクトを与えるシーン)両立させることができました。

ファブラボ

<演出タイムライン>

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リハーサルでの様々な問題対応、本番に向けてのプログラム修正など、あっと言う間に本番当日をむかえ、当日もギリギリまで調整を行い、いざ開演。。。
会場のひろしまアステールプラザには数百人のお客様が観に来られており、より一層緊張感が増すのでした。。。

私も舞台に上がりKAGURARTの説明を行うなど、当日もバタバタ大忙しでした。

ファブラボ

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公演を観るや感慨深いものがこみ上げて来るのと同時に、うまくいくのか!?というドキドキ感の狭間で生きた心地がしませんでした(苦笑)

公演後のお客様のインタビューでも肯定的なコメントを頂け、企画設計通りに舞手の感情を助長する演出が実現できていたことに安心しました。

(鬼気迫る感じ。冷徹さを表現する演出)

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(歓びを表現する演出)

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公演も大成功に終わり、ほっと一息つくことができました。最後は、皆さんやり切った良い顔をしていらっしゃったのがとても嬉しく、やってよかったと心底思いました。

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NHK押田さん、NHKアナウンサー上原光紀さん、今吉田神楽団さんに感謝を込めて、ありがとうございました。

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KAGURART特設サイトはこちらから参照下さい。

「勝手にブランド発見伝×KAGURAスペシャル」 NHK BSP全国放送

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